旅行の合間に瞑想修行(ヴィパッサナーで奉仕の巻)
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旅行の合間に瞑想修行(ヴィパッサナーで奉仕の巻)

もくじ

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インドなどを旅している人たちはご存知の方も多いと思いますが、「ヴィパッサナー」という瞑想修行ができる場所が、世界各地にあります。

日本にも京都と千葉にあります。

リンク日本ヴィパッサナー協会

ヴィパッサナーとは何か

ヴィパッサナー修行について簡単に箇条書きにすると、

  • 10日間、朝から晩まで瞑想
  • すべて寄付制、金額は自由
  • 修行中はどんな小さい虫も殺してはいけない
  • 最終日までは誰とも話してはいけない
  • 菜食が朝と昼に用意され、夜は新しい生徒のみフルーツとお茶

という感じです。瞑想を通して、自分の外側で何があっても、心の平穏を常に持てるようにするための修行です。

ヴィパッサナーはブッダが見つけた瞑想法で、ミャンマー出身のゴエンカ師(2013年没)が世界に広めました。ブッダの瞑想法とは言え、宗教を問わずすべての人にコースは開放されており、健康であれば誰でも受けられます。

世界各地でのコースは、基本的には現地語+英語でコースが進められます。日本の場合は、日本語と英語です。

私のヴィパッサナー経験は・・・

私が最初ヴィパッサナーについて聞いたのは、ヨガをやっている友人からです(ヨガやってる人には有名らしい)。元々そういう方面に興味があったこともあり、数年前に京都で初挑戦しました。

京都のヴィパッサナーセンター

※ちなみに、本当は毎日瞑想をやらなければ修行の意味はないのですが、私は家では全然やってません・・・。やろうやろうとは思うんですよ・・・ハイ・・・

1回でもコースを修了した人は、「古い生徒」となり、次回からは生徒のために食事を作ったり掃除をしたりする「奉仕」のコースに参加できる資格が得られます。ヴィパッサナーを広めた故ゴエンカ師も、最終日に見せられるビデオメッセージで「みなさん、奉仕をしましょう。それも素晴らしい修行になります」と、生徒たちに伝えています。

私はその京都での1回目の修行を終えてから、「次は絶対奉仕をやるぞ!」となぜか心に決めており、この度、ヨーロッパ渡航に便乗して、海外のヴィパッサナーの10日間奉仕に申し込んだのでした。

今回は、ドイツでのヴィパッサナー修行

日程とルートの関係で、今回はドイツのコースに参加することにしました。国にこだわりはありません。行ける場所に行けるのもご縁です。

外国語での修行は・・・

私はドイツ語は話せません。英語はなんとかなるレベルです。

修行中は、現地の言語に加えて必ず英語でもインストラクションがあるのですが、ゴエンカ師の英語(彼が英語で行ったコースを録音したものをそのまま使う)は非常にクセがあり、英語がネイティブでない日本人はついていくのがかなり大変です。

私は1回コースを受けているので何となく話はわかりましたが、日本語ネイティブではじめて参加する場合は、日本語で(つまり日本で)コースを受けるのがいいと思います。

また、毎日夜には「講話」という時間があり、1時間 15分程度、ヴィパッサナーについてのゴエンカ師のお話を聞きます。英語を希望する場合はゴエンカ師の講話をDVDで見ますが、その他の言語の場合は、ゴエンカ師の講話を翻訳した音声を聴きます。

アシスタントティーチャー(ゴエンカ師に代わってコースの指導をしてくれる先生)の計らいにより、母国語の講話を用意してくれる場合も多いようです。講話は1時間以上で、時には単語として複雑なものもあるので、いくらその言語に堪能でも、母国語で聴くほうが咀嚼度が格段に違うでしょう。

奉仕スタッフは、講話は必ずしも聴かなくてはいけないわけではないですが、時間があるなら聴いたほうがより修行についての理解が深まります。奉仕をしていると、同じ講話でもまた受ける印象が異なります。

私は唯一の「ドイツ語がわからない奉仕スタッフ(笑)」だったので、他の言語の講話を聴く生徒たちにMP3プレーヤーを渡すという役割を頂き、そのついでで一緒に、自分は日本語のものを用意して頂いて聴いていました。

ただ、MP3プレーヤーの調子が悪いのか、途中で話が終わってしまったり、音が出なくなってしまったりというトラブルもありました。

「講話」を日本語で聴く場合の注意

日本語の講話は、他の言語の講話より20分程度長いようです(内容は同じなはずなのですが)。講話の後に30分程度瞑想の時間があるのですが、私だけそれに間に合わないことが何度かありました。そのため、コースの終盤では、私だけ早めに講話を聴き始めたりしてました。

日本でヴィパッサナー修行する場合は、ほとんどの人が日本語の講話を聴くのでその辺は問題ないと思いますが、外国のヴィパッサナーのコースで日本語の講話を聴きたい場合は、注意が必要かもしれません。

外国語で奉仕

ヴィパッサナー最終日

京都ではじめてヴィパッサナーを修行した際、生徒にも奉仕スタッフにも外国の方がちらほらいらしたので、「海外でやるのもいいなぁ」と、漠然と思っていました。

また、ヴィパッサナーでは英語での指導が基本になっている(もちろん、現地の言葉に訳してもらえる)ので、英語にあまり抵抗もない私は、何も考えずにドイツでの奉仕コースに申し込みました。ドイツ人は英語ぺらぺらだし、何とかなるだろ、みたいな感じで。

蓋を開けてみれば、奉仕スタッフ約10人中、ドイツ語が母国語でないスタッフは私を含め3人、さらに私以外の2人はドイツ在住でドイツ語ペラペラ。ドイツ語がわからないのは私だけでした。ミーティングなどはほとんどドイツ語で進められ、私は後から「決定事項を英語で聞かされる」だけでしたね。

私以外のガイジン奉仕スタッフ1人を除いて全員英語がOKだったので、何かあれば私も英語で話すことができる環境でしたが、基本はドイツ語で会話が進んでいました。とは言え、なるべく自分からも話しかけるようにしたり、かじったドイツ語でトライするなど、ちょいちょい頑張りました(笑)。みんなとても親切で、変なドイツ語を色々教えてくれたりしました。

ちなみに、奉仕スタッフは生徒とは別の部屋があてがわれますが、今回は2人部屋で、唯一英語のわからないそのガイジン奉仕スタッフ(ドイツ語ぺらぺら)と私(ドイツ語 NG)が同部屋でした。お互い笑っちゃうほどに会話が全然成立しませんでしたが、なぜか楽しく過ごせましたよ!

奉仕を終えてみて

ドイツのヴィパッサナー修行

生徒と違い、話すことが許されている分、日を追うごとにチームとして奉仕スタッフが団結していくのが感じられ、徐々に仕事もスムーズにいくようになりました。色々トラブルも起きましたが、それも修行。全体としては「楽しかった」の一言に尽きます。

奉仕スタッフは1日3回(朝・昼・夜)、瞑想ホールに座ることになっています。食事の用意や片づけをしていて仕事が途中でも、時間になれば座りにいきます。

修行中はずっと瞑想しているので、何日かすれば瞑想することに慣れるかもしれませんが、修行が終わって日常に戻った後、毎日仕事から帰り自宅で座る場合は、心が波立って落ち着かないこともあります。(毎日瞑想してない自分が言うのも何ですが・・・)

奉仕の仕事から瞑想ホールで座るのはまさにそのスイッチの切り替えの練習のような感じだと思いました。奉仕コース中は、どんなにばたばたしていてもある時間には必ず座らなければならないので、その繰り返しのお陰か、座ればすぐに瞑想に集中できるようになったように思います。

食事も美味しかった

ヴィパッサナーの修行では菜食が毎日用意されますが(もちろん奉仕スタッフが作ります)、日本ではごはんが中心だった一方、ドイツではドイツのパンやベイクドポテトなど、もちろんですが現地の食べ物が中心でした。

ドイツのヴィパッサナー修行

コースの最終日、聖なる沈黙が解かれた後、生徒の皆さんに「食事美味しかった!」「毎日それが一番の楽しみだった!」と声をかけて頂いたりしましたが、確かに自分でも美味しかったです。

奉仕スタッフは夜も食事を取ります(朝昼の生徒の残り物を食べます)が、美味しくてついつい食べ過ぎてしまい、太ったんじゃないかと心配するほどでした。京都で生徒として修行した時は、健康菜食のお陰で1kg減ったんですけどね・・・。

また、日本で修行した際はなかったように記憶してますが、ドイツのそのコースでは「ヴィーガン(牛乳などもNGの厳格な菜食主義者)」向けの飲み物や食べ物も分けて用意されているのも印象的でした。たとえば、牛乳の代わりに豆乳を用意したり、デザートでは「ミルク入ってません」とわざわざ書いたり。

機会があれば、古い生徒の皆さん、海外でのヴィパッサナーもいい経験になると思います!

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