日本人には難しいチップ。事前にその国の事情をしっかりリサーチしよう
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日本人には難しいチップ。事前にその国の事情をしっかりリサーチしよう

もくじ

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旅に出ると、誰もが初めは戸惑う「チップ」。

日本の日常生活ではまったくないので、ムダにお金を払わなければいけないような気がしてしまいますが、チップが習慣である国では、チップを渡さないことはマナー違反になってしまいます。

その国に行ってまごつかないために、また、失礼な客だと思われないために、予習をしておきましょう!

筆者はカナダでウエイトレスの経験があり、チップのありがたみが非常にわかっている一人です。

チップとはどんなもの?

基本的にチップ受け取るのは、ホテルのポーター、タクシーの運転手、ウエイターなどサービス業で働く人達です。

日本で生活しているとなかなかわからないものですが、チップは受け取る側にとってはしっかりとした報酬です。おまけで貰うものではありません。

この人達は、雇用主から受け取る「基本報酬」と、お客さんから受け取る「チップ」の二本立てで生計を立てています。チップがなければ、基本報酬のサラリーは概して低い為、かなり生活は苦しくなります。

チップはサービスをした者が直接お客さんから受け取るため、そのままその人の収入となります。サービスがよければチップも増えるため、一流のサーバーはチップ収入も高額です。また、ある意味チップが収入を上げる手立てとなるため、サーバーはよりよいサービスをしようと努力をします。

もちろん、サービスが悪いと、チップがゼロということはないですが、たとえばレストランであれば、最低のサービスだったことを表す1ドル硬貨(利用金額にかかわらず。カナダでは確かそうでした)を置いて帰るお客さんもいます。私も一度体験しましたが、これにはかなり精神的ショックを受けました。

というわけで、こんな風に生活に密着したチップ。「たかがチップなんて」と思わず、マナーとして渡す心積りをして旅をしてください!

事前にチップの習慣を確認

ガイドブックのチップの習慣欄をまずチェック。いつどのくらいのチップを渡すのか、相場が大まかですが書いてあると思います。欧米では概して10~15%であることが多いようです。

また、現地の旅行者向け無料冊子等にも、チップについて書かれているはずです。

一番確実なのは、現地に行ってから現地の人に聞く方法。私は安宿のスタッフさんに確認することが多いです。

小銭を用意

チップは、「お札しかないのでお釣りをください」とは行きません。渡した分がそのまま受け取られるので、常に小銭を用意しておくとスマートです。

お金のイメージ

もしレストランなどで「小銭がないな」と思ったら、食事分をお札で支払い、お釣りをチップにすればOK。

その際は、どのくらいのチップを渡すことにして、お釣りがどのように戻ってくるかなど、計算しておく必要はありますね。

小銭用の財布を別に持つのも1つの手です。小銭ができた時に別の小銭入れに移しておけば、突然で焦る事もありません。

レストランでのチップマナー

ホテルやタクシーの場合と違い、チップは直接ウエイターに渡しません。また、現金払いとクレジットカード払いでは、方法が異なります。

現金払いの時:

食事代の支払いを終えた後にチップを置くか、もしくは会計を頼んだ後に、食事代とチップを足してテーブルに置き、レストランを出ます。

クレジットカード払いの時:

クレジットカードイメージ

クレジットカードのサイン用レシートに、チップ額の記入欄があるので、自分で記入して、食事代との合計も自分で書いてサインをします。大抵、合計がキリのいい数字になるようにチップを足します。

食事代USD 26.13ー
チップUSD 2.87ー
------------------
totalUSD 29.00ー

(赤字部分は自分で記入)

といった具合です。

「通貨記号」と「ー」は、金額違いを避ける為にも記入してください

自分で記入する欄を空にしたままサインをすることは非常に危険です。

total欄をお店の人が好きに書き込んで、あとで法外な額の請求書を見ても、サインをしたのは自分なので取り消す事はできません・・・。記入すべき欄は、きちんと記入しましょう。

観光中のチップ

観光中でチップを渡す可能性があるのは、主にタクシーとガイドです。国によっては、お手洗いの番をしているおばちゃんに渡す必要があります。

タクシー

降りる際に渡すか、チップ分を上乗せして支払う。10%~15%。

ガイドさん

ツアーの終わり、解散の時に渡す。5~20ドル位で、ツアーの長さによる。

ツアーバスの運転手

数ドル、ツアーの長さによる。

お手洗いのおばちゃん

50セントなど、日本円でも数十円程度。

ガイドさんへのチップは忘れがち

現地ツアーに参加する際に、日本人的にはガイドさんに渡すチップはどうしても忘れがちになってしまいます。

私はメキシコの現地ツアーで、帰り際に渡すタイミングをはずして、「しまった!」とその後罪悪感にかられました。参加者がたったの3人で、そこがツアーの終わりだというタイミングがまったくわからなかったので・・・。

さりげなくタイミングよくチップを渡せる、スマートな大人になりたいものです。

お金のイメージ

しかし、ツアーのガイドさんへのチップというのは、慣れない日本人にはなかなか難しい問題で、渡さなくてもいいようなツアーや地域もあります。なので、申し込みの際に受付の方に聞いてみましょう。

ツアーバスの運転手にも渡す必要がある場合もあり、そういった場合は「運転手にチップをお願いします」としっかり車内に張り紙がされていることもあります。

ホテルでのチップ

バックパッカーにはあまりご縁がないのですが、ルームキーパー・ポーター・ドアマンにそれぞれ渡すチップがあります。

それほど高額でなくてもいい(1ドル~2ドル程度)と思いますが、いいサービスをしてもらった時や頼んで持ってきてもらったなどの場合は、その都度チップを渡しましょう。

参考リンクスマートに渡したい 心づけ&チップ(all about 記事)

エステ・美容院などでのチップ

これもバックパッカーにはあまりご縁がないかもしれませんが、チップが必要な国では、美容系サービスでも利用代金の15%程度を上乗せしてチップを支払う必要があります。

仕上がりの満足度によってはチップを上乗せしてもいいでしょう。

注意することは?

メニューやレシートに「サービス料込み」と書いてあれば、チップは不要です。

つまり、チップ代などがすでに食事代に含まれているということで、さらにチップを渡す必要はありません。この場合は日本と同じイメージでいいでしょう。

逆に、「サービス料は入っていません」と書いてあれば、「チップをお願いします」と同じ意味です。わかりやすくていいですが、恐らくチップを払わない観光客がいるからなのかなあと、私は勘ぐってしまいます(^^;)

サービスが最低だった場合はまったく渡さない、という態度も取れますが、私ならばまったく渡さないよりはサービスが悪かったことをを表す「1ドル硬貨(カナダの場合)」を渡します。

チップ文化のマナーを守りつつ、しかも意思表示ができるからです。まったく渡さないのは、「もうお前のところなんて二度と来るか!」くらいの激しい怒りをぶつけることと考えていいでしょう。

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